「オーガニックフラワー説明会&見学会」レポート その1

2017年4月14日〜15日の2日間にわたって、日本オーガニックフラワー協会による「オーガニックフラワー説明会&見学会」が開催されました。

一日目の14日は品川にて、「オーガニックフラワーの魅力と役割とは?」をテーマに、花の小売り、流通、生産の各段階における、事例や考え方、協会の方針などが説明されました。
北海道から九州まで全国各地から参加者が集まり、オーガニックフラワーに関する知識を深めました。

オーガニックフラワーショップの現状について

2009年より東京・巣鴨にて「オーガニックフラワーショップわなびや」を経営する古庄佳苗さんが、オーガニックフラワーを扱う花屋としての考え方やこれまでの取り組みについて説明しました。

開店当初は、花の市場関係者やお客様に理解されなくて、無農薬栽培の花の種類もとても少なかったため色々と苦労したこと、その中でも少しずつ農家さんやお客様との関係を築いてきた経緯を話しました。
また、花屋の役目として花の個性や価値をどのように捉えて伝えていくかという古庄さんの考え方や、一人で出来ることは限られるためオーガニックフラワーを扱う花屋さんや栽培農家さんを増やしていきたいという今後の展望を話しました。

流通時の花の取り扱い説明

日本オーガニックフラワー協会の青木優理事が、花の流通の際に留意する点について説明しました。

オーガニックフラワーは栽培時だけでなく、その後の流通の段階でも、切り花延命剤や殺菌剤、各種添加剤などの化学物質が使われている薬剤は、基本的に使用しない方針であり、今後開発されていく新しい資材なども随時チェックして、協会が運用する「オーガニックフラワーに関するガイドライン」に反映していく予定であると解説しました。

栽培内容の説明

2007年よりオーガニックフラワーの栽培を始め、日本オーガニックフラワー協会の理事長を務める橋本力男さんが、オーガニックフラワーの栽培について説明しました。

花の栽培はいろいろな方法があるため、肥料や農薬の種類、圃場の状態などでオーガニックフラワーを区分する案や、実際に橋本理事長が研究開発されてきた栽培方法や花の種類、堆肥の種類と特性などを解説しました。
また、花栽培の価値や環境保全、花屋さんとの関係の築き方、出荷の具体的な手順など、生産者にとって必要となる知識を幅広く説明しました。

お花体験

公益財団法人岡田茂吉美術文化財団の関東地区統括マネージャー坂本和豊さんが講師として招かれ、参加者が一輪挿しを体験しました。
橋本理事長が栽培したオーガニックフラワーを使用して、花と向き合うひとときを過ごしました。

参加者からは、

「普段扱っている花とはまた違った良さがあり、新鮮でした。」
「とても参考になりました。今年中に新規就農をしようと思っているので、頑張りたいと思いました。」
「子供を育てるようになり、オーガニックのものをなるべく取り入れるようにしています。昔からお花が好きで、華道の師範を持っていながら農薬たっぷりのお花を娘に触らせたくなくオーガニックフラワーの存在を知りました。世に広めるお手伝いがしたく参加させていただき、いいお話を聞けました。」

などの感想が寄せられ、大変好評でした。


 

関連記事:「オーガニックフラワー説明会&見学会」レポート その2

日本オーガニックフラワー協会
オーガニックフラワーショップ わなびや

「公益財団法人 岡田茂吉美術文化財団」
http://www.okada-foundation.or.jp