第4回 オーガニックライフスタイルEXPO レポート その2

企画テーマ展示「キッチンガーデン」

キッチンガーデンのブースでは、恵泉女学園大学の学生さんが、種から育てたオーガニックフラワーのミニブーケや苗が販売されていました。

恵泉女学園大学では、共通教養科目として「生活園芸」が取り入れられています。すべての学生がキャンパスに隣接した教育農場で、農薬や化学肥料を使用しない有機栽培により、野菜と花を育てます。収穫物は自分たちで調理して食べたり、フラワーアレンジメントの実習に利用したりしています。土に触れ、いのちを育む経験を通して、自然を慈しむこころやいのちの尊さ、喜びを分かち合うコミュニケーションを学びます。教育農場は、2001年に教育機関として初めて有機JAS認証を取得し、現在も毎年行われる検査を受け続けています。

ジニアやヒマワリ、ミントなどを束ねたミニブーケは、初日の午前中でほぼ完売の人気でした。

また、オーガニックフラワーをテーマとした卒業論文を作成するための調査として、来場者アンケートが行われていました。オーガニックフラワーを知っている人は約40%、購入したことがある人は約15%という途中結果でした。

「恵泉女学園大学」
http://www.keisen.ac.jp/

「オーガニックひまわり」

株式会社エムオーエー商事のブースでは、オーガニック栽培のひまわりが販売されていました。40年以上前から農薬や化学肥料を使用していない北海道名寄市の農場で栽培されています。実際の栽培に携わられている清水幸一さんにお話を伺いました。

「名寄農場でのひまわりの栽培は、今年で4年目です。一般的な切り花市場の規格である、茎はタバコの太さで曲がりなし、花の直径は12〜13cm、葉の上から3枚は虫食いなし、という品質を目指して栽培方法の研究をしています。
38品種のひまわりを試験的に育て、今年はビンセントオレンジを中心に栽培しています。この品種は切り花用途として花粉が出ない品種で、登録品種のため、種は毎年購入しています。栽植密度や種まきの時期、積算温度や葉の水分量、土壌の状態などをデータとして記録していて、下葉の大きさが花の大きさと関係があることもわかってきました。
また、雑草対策のための専用機械の開発なども行っています。ハウスと露地の両方で栽培し、開花時期をずらすことで、7月から8月にかけて出荷できるように調整しています。

私たちは、これからオーガニックで花を栽培する人たちが、農業の経営面も含めて、実際に実践できる再現性のある栽培方法の確立を目指しています。現在は旭川農業高校の栽培指導なども行っています。

これまでの取り組みの中では、うまく育たなかったこともありますが、そういう場合も、花びらをフリーズドライでパウダーに加工して、親子でひまわりパンを焼く食育への利用などを実施しています。ひまわりの花びらは、やや苦みがありますが、目の健康によいとされるルテインが含まれています。
今年で4年目のひまわり栽培ですが、完成度はまだ80点というところで、これからも頑張っていきたいと思います。」

今回の出展者ブースの装花にも使用されたこちらのオーガニックひまわりは、夏の期間限定で販売されています。
詳細、お問い合わせは下記をご参照ください。
「フラワーショップ 花いちりん堂」
https://hanaichirin-do.shop-pro.jp/

「株式会社エムオーエー商事」
https://www.greenmarket.jp/