国際オーガニックEXPO 2018 レポート

2018年8月30日(木)〜9月1日(土)の3日間にわたって、パシフィコ横浜にて「国際オーガニックEXPO 2018」が開催されました。

最終日は一般消費者の入場も可能で、女性を中心に、小さなお子さんを連れた来場者の姿も見られました。各出展ブースをはじめ、セミナー聴講やマルシェなども大変盛況で、オーガニックへの関心が高まっていることが感じられました。

セミナー「子供にやさしいオーガニックな虫よけレシピ」

ハーブとエディブルフラワーの研究家として国内外で活動されている小松美枝子さんによるセミナーが開催されました。小松さんは、40年以上前からハーブに興味を持ち、世界各地を訪れて人々の暮らしとハーブについて研究しています。ハーブの利用法を現地の人からの直伝で身につけて実践されていて、日本のハーブに関しても数多くの講演などで紹介しています。また、エディブルフラワー(食用花)を日本に初めて紹介した第一人者として、日本エディブルフラワー協会の会長も務めています。

セミナーでは、オーガニック栽培の基本的な考え方や、ハーブをコンパニオンプランツとして利用する方法、身近にある食品や精油を使って人畜無害な虫除けスプレーを作る方法などが説明されました。非常に限られた時間でしたが、ご自身の長年の経験を元に、具体的で実践的な内容が紹介されました。

事前申し込み制でしたが、当日の参加希望者も多く、定員をオーバーする人気ぶりでした。セミナー終了後も、小松さんと談笑したり、書籍や苗を購入したり、参加者の皆さんもとても楽しそうな様子でした。

日本エディブルフラワー協会
https://www.edibleflower.info/

ミエコズガーデン
https://mieko-garden.jimdo.com/

Mieko’s Garden Edible Flower Life 食べる花のある生活 [ 小松美枝子 ]

価格:1,620円
(2018/9/2 18:57時点)

特定非営利活動法人 ジャパンハーブソサエティー

ジャパンハーブソサエティーは、まだハーブの認知度が低かった1984年に設立され、日本で初めてハーブの普及啓発活動を組織的に始めた団体です。
現在の会員数は約1600名で、北海道から沖縄まで全国27か所に支部があり、地域の特徴を活かしたイベントなどの活動を行っています。また、ハーブで生活の質を高め、豊かに暮らすための人材養成として、ハーブインストラクターの養成と資格認定を実施しています。

出展ブースでは、協会活動や書籍の紹介の他に、ハーブティーの試飲や、ポプリや苗の販売も行われていて、多くの女性が足を止めていました。

会員が育てたユーカリやレモングラスなどのハーブをディスプレイしたブースは、実際に植物の香りを感じることも出来て、ほっとする癒しの空間となっていました。

また、今年出版された「ハーブのすべてがわかる事典」は、ハーブとして有名なラベンダーやタイムなどのヨーロッパの植物だけでなく、ドクダミやヨモギなどの日本のハーブも含めて、世界中の381種類のハーブが掲載されています。それぞれの植物について、特徴や歴史、栽培知識や利用法など、写真やイラストを添えて詳しく解説されており、充実の内容となっています。膨大な資料を元に約10年がかりで編纂されたそうで、ジャパンハーブソサエティーの長年の活動の集大成とも言える一冊です。

特定非営利活動法人 ジャパンハーブソサエティー
http://www.npo-jhs.jp/

ハーブのすべてがわかる事典 [ 特定非営利活動法人 ジャパンハーブソサエティー ]

価格:2,376円
(2018/9/2 20:24時点)

アーバン・シード・バンク 里山BONSAI

「アーバン・シード・バンク」プロジェクトは、荒廃した里山に眠る在来植物の種を、都市生活に活用するプロジェクトです。近年、全国各地で人々から見放された里山が問題となっていますが、実は、こうした里山の土の中には、たくさんの在来植物の種が眠っているため、里山は植物の種(シード)を保管してくれている銀行(バンク)とも言えます。

このプロジェクトでは、こうした種から苗木を育て、間伐材を利用したプランターに植込み、「里山BONSAI」として販売しています。家庭で楽しめる小さなものから、商業施設や公共空間などの緑化に利用できる大型のものまで様々なタイプが揃っています。また、苗木の育生やプランターの製造は、障がい者福祉作業所へ委託されており、里山保全活動と福祉的就労の支援となっています。
既に、そごう横浜店や西武池袋本店の屋上、東京青梅のシンボルプロムナード公園をはじめ、企業や店舗のエクステリアや室内、個人邸の庭など、様々な場所での設置実績があります。

出展ブースには、暖かみがあり木目も楽しめる木の鉢に植えられた盆栽仕立てのものや、小さいながらも凛として生命力に溢れた苗木が展示販売されていました。また、イベントステージの装飾にも利用され、ナチュラルな雰囲気を演出していました。

アーバン・シード・バンク 里山BONSAI
https://urbanseedbank.com/

国際オーガニックEXPO
https://organic-expo.jp/index.php